靴のクレームの実例と品質性能値 ウェッジヒール関連のクレーム その2 東京都皮革技術センター 台東支所 中島 健

●ウェッジヒール関連のクレーム その2

1)カウンター部の剥がれ

写真2 ブーツのかかと部剥離

 写真2 はブーツのウェッジヒールが歩行時に靴がヒールアップ(ヒールの離床)させるときに起きる力でヒールが剥がされた事故である。

 ウェッジヒールはシャンク形式と異なり、靴の土踏まず部分に弾力が無いためカウンター部にヒールを離床させる力が直接およぶ、また、屈曲位置がウェッジヒールの先端に集中してしまうことで負荷が大きくなり、かかと部が剥離してしまう。

 ウェッジヒールの材料には軽量化を図るためにコルクや発泡プラスチック等が使用される事が多い。この材料では、釘止めやネジ止めでヒールの接合が不可能な場合が多く、そのため接着される事が多い。しかし、接着加工ではカウンターが挿入されていることで何重にも接着しなければならないことになり、技術的に工夫を要する個所をなっている。そこで、確認方法として写真4の様に引っ張り剥離して確認しておくことも大切である。

写真4 ウェッジヒールの取り付け強さ

中島 健(なかじま けん)

・1939 年 東京都生まれ
・1962 年 スタンダード靴(株)入社
・1972 年 東京都立産業労働会館 技術指導研究員
・2000 年 東京都立皮革技術センター台東支所
      専門技術指導員
          現在に至る。

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