サトラ式バックパート疲労試験
これらの試験はシャンクの性能であって、シートボードと複合した靴としての踏まず部の性能をあらわしていません。そこでサトラでは、図6 のように靴の後部疲労試験を開発しています。

ボール部で靴の前部を押さえ、ヒール先端に前後に動かす力を加えます。歩行時の靴に加わる力を模したものです。したがって、靴の構造によって前後の負荷を変化させます。
与える力はヒールの前傾する程度(アンダーセット距離)で変化させます。(図7 参照)

アンダーセットが
0〜10mm ならば前方に押す力は4.5kgf
11〜20mm ならば前方に押す力は5.0kgf
21〜30mm ならば前方に押す力は5.0kgf
となりヒールの形状によりヒールに加える力を変えることが解る。
後方に引く力は逆にアンダーセットが少ないほど大きな力をかけます。このことはアンダーセットの程度により踏まず部(図のように英語ではウエストという)に加わる力が異なることをサトラでは測定している。
この試験では50万回の繰返し荷重をかけてシャンクの破損などのウエスト部に変化がないか調べる。また、ヒールが前後どちらでも10mm動いたら試験を中止して回数を読み取る。靴がぐらついて履きにくくなったと判断する限界です。
10mm を限界としていることは、ヒールが高いと、それだけ強力に構造を考えなければならないことになり、シャンク部分の履き心地に対する重要性を考える試験である。
良い靴の条件として、靴を無負荷で床に置いて、靴の座り具合で良し悪しを決めようとすることがあるが、本来は体重を掛けた時の状態を評価すべきことが重要と考える。

アンダーセットと同様にわが国では使われていない用語とヒールスプリングを紹介したい。
シャンクの形状でヒールの傾きがずれることが無いことが望ましいが、ヒールアンダーセットでヒールスプリングを設ける必要もでてくることもあり、理解されたい。