靴のクレームの実例と品質性能値 シャンクの折れ その4 東京都皮革技術センター 台東支所 中島 健

●シャンクの折れ その4

シャンクの形状と材料
 ISO のT ノート20883 では耐疲労性試験と剛性というたわみ難さが規定しています。

 疲労試験では
 ヒール高さ

50mm未満3000 回以上
50〜748000  〃
75〜9920,000 〃
100 以上60,000 〃

 長さ方向のたわみ難さでは

50mm未満400kNm㎡以上
50〜74800  〃
75〜991,200 〃
100 以上1,600 〃

とシャンクの性能を示しています。
 シャンクの疲労試験は図5 のようにシャンクのヒール部を掴み、先端へ70 ミリのところに5kgf の力で押す引くの交互に繰返して与える。折れるまでの回数で評価する。
 たわみ難さ剛性はヒール部を水平に押さえて先端に錘を下げて、たわんだ距離を測定して、剛性を計算すます。

図5 シャンクの疲労試験の構造

 破損事故を起こしたと同等品、特に同種の新品靴より取り出したシャンクをこの疲労試験でテストするとISOで定めた値には届かないものが多く、性能値が信頼できる。特に鳩目穴や補強溝の始まる点などの破壊した位置で屈曲するように試験機に取り付けると簡単に破壊が起きることが多い。
 強度不足のシャンクが使用されている場合は左右同時に破壊しているのも特徴です。

中島 健(なかじま けん)

・1939 年 東京都生まれ
・1962 年 スタンダード靴(株)入社
・1972 年 東京都立産業労働会館 技術指導研究員
・2000 年 東京都立皮革技術センター台東支所
      専門技術指導員
          現在に至る。

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