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シューフィッター補習講座「ヒロカワ製靴」革靴工場見学

2013年11月12日、ヒロカワ製靴訪問。自社ブランド「スコッチグレイン」を量産、グッドイヤーウエルト(GY)製法専門工場で、日産420足の生産を行っている。製甲は東北地方が主力の外注だが、他の工程は全て墨田区の本社工場生産。

OEM 生産は行わない。尚、アンテナショップとして東京3店舗、大阪1店舗、アウトレット4店舗の直営店がある。そこではGY 製法の婦人靴「スコッチグレイン」も販売している。
現社長廣川雅一氏は2 代目にあたる。創業は1964 年、素材選定から製品出荷まで技術と品質にこだわり、お客様に安心して喜んでいただける靴を、時間を掛けて丁寧に育てる事に全社員一丸となっている。

匠ジャパンは「スコッチグレイン」専門の「靴修工房」として商品のリペア、純正部品でメンテナンス一切を受け付けている。日産60足、オールソール修理で40足、その他20足。工場はヒロカワ製靴に隣接、創業は2008年、社長は廣川益弘氏、製靴社長の弟にあたる。

今回の両工場見学は当方の無理なお願いで1日60名を希望しましたが、工場面積の関係等も含めて当日は午前午後2回に分け、30名ずつを引き受けていただいた事には深く感謝を申し上げます。
会員の見学申込み受付は数日で定員オーバー、お断りの毎日が続きましたが2014 年度も企画できるよう両社長にお願いし快諾をいただきましたので、参加できなかった皆様には次回お申込みを願います。

又同業者、工場技術者を含めて分け隔てなく希望者全員ウエルカムで、生産の現場を詳細に説明していただいた事には、驚きと共に会社の自信と心意気を強く感じました。
見学は3 班に分かれスタート、社長自ら1班を引率、熱のこもった解説に皆引き込まれました。
甲材調達、国内では(株)山陽が主力、海外はヨーロッパで特にフランスが中心、底材(ベンズ)はイタリア。直接買い付けに行き入荷後の全数検査、ランク分けなどは社長の仕事のようです。
それではプライマリーコースで修得したGYの生産工程を、「PCテキスト:靴の知識」も参考に、写真で確認しながら改めて順を追って復習してみましょう。

Vol.2では、製甲作業と底付前作業をご紹介します。

製甲作業

底付前作業

次号にて、「底付工程」、「仕上げ作業」、「モルト仕上げ」が続きます。