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SFC 東日本支部補習講座 QOR(クオリティ・オブ・ランニング)の高め方 講師 前田 誠 氏

報告者 SFC 東日本支部長 武田 剛
前田 誠(まえだ まこと)

前田 誠(まえだ まこと)Mightguy Lab 代表

シュースタイリスト
FHA 認定上級シューフィッター
シューフィッター養成講座プライマリーコース実技指導員
福岡マラソン公認コーチ

3.スポーツシューズの歴史 その2

かつてケッズというアメリカのブランドがバルモラルのキャンバスシューズを販売した。その際のキャッチフレーズが「SNEAK; 静かに忍び寄る」というものであった。この言葉が注目されたことがスポーツシューズをスニーカーと呼ぶ始まりとなったといわれている。アメリカで若者を中心にコンバースのバスケットボールシューズが人気を集めファッションの重要なアイテムとなっていった。そして1995年日本でも大ブームとなったのがナイキのエアマックス95である。一時、定価1万円程度のシューズが30万円で売買されたり、エアマックス95を巡る暴行事件なども発生するほどの社会現象となった。このエアマックス95の人気により、スニーカーは幅広く市民権を得ることとなった。

そして今、最新の革新的なシューズを見ていくと、またナイキの存在が大きくなってきている。革新的なシューズを見ると、ホカオネオネというアメリカのブランドがマシュマロクッションという、ものすごく分厚いクッションのシューズを開発した。昨今、話題になっている厚底ランニングシューズの先駆けだった。またオンというスイスのブランドはカーボンプレートを搭載したランニングシューズをどこよりも早く開発した。そして今、注目を浴びているのが、ホカオネオネの分厚いクッションにオンのカーボンプレートを併せ持ったような革新的なシューズである。それを開発したメーカーこそナイキである。

ランニングのマーケットで生き残るには北米のランニング市場で勝たないといけないといわれている。北米で2017〜2019年に最も売れていたブランドはブルックスである。日本での知名度はそれほど高いとは言えないが、良いシューズを作っている。体格の良いアメリカ人にも十分対応できるクッション性を備えている。北米市場でのブランド伸び率でみてみると、先ほども名前が挙がったオンとホカオネオネが大きく伸びていることが分かる。

次回は「ランニングシューズの構造」をお届けします。

 

 

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