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シューフィッター補習講座(西日本支部)「山陽」タンナー工場見学

(株)山陽 (代表取締役社長:川見 斉)兵庫県姫路市東郷町43
TEL. 079-281-2141 FAX. 079-282-5710 http://www.sanyotan.co.jp


2013 年11 月28 日(木)参加48 名にて山陽 訪問。日本を代表する大手タンナーの1 社であり、 創業は1911 年102 年の歴史をもつ。成牛皮の原皮は北米、ヨーロッパは中牛皮輸入が大半。出荷後商品化される用途は、革靴80%・バッグ袋小物20%。鞣工程は、クロム90%・タンニン10%。タンニン鞣革は主にカバン用として加工される。

原皮は国際相場で価格変動が激しい、円安の影響や、近年中国の大量買付けが目立ち日本市場も高値で推移が続いており、タンナーだけでなく加工業者も生産コストに見合った革の入手、技術改革で苦しんでいるとのことであった。又、中国からの直接買い付けも目立つようである。

企業方針としては「地球環境に配慮し、お客様のニーズにお答えし、高品質高機能製品を提供、技術革新をし続ける企業を目指しています」とお聞きしました。今回で4 回目となる(株)山陽の工場見学に際し、社員の皆様より温かい心遣いをいただきました事、改めて御礼申し上げます。

そして合成皮革とは違う天然皮革の良さ、「足になじむ心地よいフィット感」「通気性・透湿性に優れ蒸れ難い」「足を守る保温効果」「肌に優しい質感」などなど、優れた特徴を我々シューフィッターとしても多くのお客様にお伝えしなければならないと強く感じました。

見学前に、営業企画室長 塩田氏より「皮革の知識」DVD 上映と共に説明を受ける。その後、参加者48 名が3 班に分かれスタート、水漬け脱毛から鞣工程では大量に水を使用するので水浸しの足元に十分注意し、そろそろと歩きながら解説に目と耳を集中。

「革靴工場見学」では生産工程を確認、復習をしました。それではPC テキスト「革のできるまで」(7-24・7-25)工程図に合わせながら、これから順を追って皮革の復習をしてみましょう。

〈アンケート結果〉
多かったコメントを記載。(数字は同意見)

・ 工程一つ一つの説明を聞きながら見ることができ、大変勉強になった(17)
・ 皮から革へは多くの人の手と長い工程があることに驚いた(16)
・ どれも手間のかかる作業で皮革製品を大切にしたいと思った(6)
・ 書籍などの知識だけでは分からないと痛感、実際みて理解が深まった(6)
・ 多くの工程を見て、普段扱っている皮革製品に対する見方が変わった(5)
・ 機械の音が大きく、説明が聞き取り難かったのが残念だった(4)
・ 工場内の皮や薬品のニオイがあれほどきついとは知らなかった(4)
・ 説明がわかりやすく、質問にも丁寧に答えてもらい理解できて良かった(3)
・ 質の良い革をつくるには様々な条件が揃わないと難しい、ことを知った(2)
・ ドラムをはじめ、どの機械もすごく大きいのにはビックリ(2)
・ 知りえた知識を、お客様への説明や売り場での指導に役立てたい(2)
・ 見るだけでなく、実際に工程ごとに触って確かめる事ができ良かった(2)
・ DVD も分かりやすかったが、知りたい工程を間近でみられて良かった(2)


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