写真7 はヒール中央部をシャンクとともに固定するための様々なヒールネジです。ヒールの材質や形状によって使い分けしてヒール取り付け強度を維持する工夫がされています。
写真8 ではヒールのネジが疲労破壊して頭部分がもぎれてなくなった例です。この事故ではしばらくの間ぐらついたまま着用していたとのことです。異変を感じたら直ちに販売店に持ち込んで怪我などの事故にならないように警告をしておくべきです。そして持ち込まれたときには直ちに原因を判明できるようにしておきたいものです。
ヒール取り付けではヒールを安定させるためにシャンクの役割が重要です。ヒール先端に加わる左右前後の力に対して足がグラつかないでしっかりと支持しなければなりません。
サンダルやスリングバックのようにカウンターのないタイプの靴は特にシャンクの強度が要求されることが図4 の概略で示した図で理解できるでしょう。