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SFC東日本支部第1回補習講座 コロンブス松戸ファクトリー 見学&講習会

6 月 23 日(金)千葉県松戸市にある靴クリームメーカー(株)コロンブス様の松戸 FACTORY にて今年度第 1 回目の SFC(シューフィッタークラブ)東日本支部補習講座を開催しました。
内容は「工場見学」「革のお手入れ方法」「調整パーツの使い方」の3つで、コロンブス社員の方々による熱心なご説明により、充実した講座となりました。工場見学と講習の内容を報告いたします。
報告者 SFC 東日本支部副支部長 吉田 友則
コロンブス松戸 FACTORY

コロンブス松戸 FACTORY

竣工 1999年 4月 / 敷地面積 4030㎡ / 建物面積 7873㎡ JR 常磐線「北松戸駅」から徒歩10分

1F:出荷・搬入エリア / 2F:製品倉庫 / 3F:製品の充填・仕上
4F:製造 / 5F:原料・資材倉庫 / 6F:総合研究室

靴のお手入れ方法 その1 講師 三井 敏文 先生



靴のお手入れをする前に、革の構造を説明します。

革には油分と水分が含まれています。銀面の油分が 6%くらい、繊維層の水分が16%~ 18%くらいが健康的な革です。店頭に並んでいる靴は空調やスポットライト等の影響により乾燥し水分量が少なくなっています。そのため購入した商品をビフォアケアせずに履いて急な雨にあったりすると、革が水分を急激に吸ってしまい染みや色むらの原因になります。

弊社ではビフォアケアとアフターケアをお勧めしています。ビフォアケアは乳化性クリームでやります。油性クリームは缶に入っているタイプで、艶出しに優れますが水分のコントロールができません。乳化性は水・油・ワックスがバランス良く入っているので、これを塗ると毛穴から水分が浸透していきます。油分は銀面に入っている 6%の油分をコントロールします。そしてワックスは革の表面に艶を与えます。したがって革の状態を最も良い状態に保ってくれるのが乳化性になります。

靴をおろす前に乳化性クリームを薄く塗ると良いのですが、素材によっては染みになりやすい革もありますので、デリケートタイプのクリームをお勧めしています。水分量が多いので染みにもなりにくいです。革はビフォアケアすると水分を吸収しづらくなるので、その後は撥水スプレーで保護するのが良いでしょう。

次回は「靴のお手入れ方法 その2」です。

 

 

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